【続・香川あっちこっち】vol.85 瀬戸内国際芸術祭2025 秋会期「高見島」その2
瀬戸芸ネタ。高見島のつづきです。
まぁねぇ。深く考えていなかったんですが・・・小さい島って、基本平地は少ないんですよ。斜面に住宅が建ってる。男木島もそうでしたよねぇ。小豆島みたいに自動車で移動しない、徒歩で移動するので基本、階段です。歩いて行ける範囲で生活するんですねぇ。
傾斜はそんなに急ではなく、登りやすくは作られているようです。ここ高見島も本島を拠点とする塩飽水軍の島ですから、古くから人々が住んでいた島です。塩飽大工たちが関わったおかげでしょう。こういう階段や道、家や町がしっかりしてるので残ってますね。
この石垣が見事ですねぇ。風雨にも負けない。左の石垣は新しいですが、右の石垣は古いもので、稜線がきれいに残ってます。どこの島にもこういう石垣はあって、高見島のものが一番きれいに残ってる気がします。
「高見島アートトレイル 家具 φ in 高見島」PHスタジオとBank ARTによる作品。島のあちこちに不要となった椅子を用いた作品をベンチとして展示している。
え?ここを上っていくん?高見島の作品のほとんどが斜面に建っている古民家の中に展示されています。
そして、ほとんどの家からの海の眺めがいいです。斜面に建ってますからねぇ。東向きですね。
「まなうらの景色2022」村田のぞみさんの作品。真っ暗な民家の中に照明で照らされた金属製のワイヤー。もやもやとクモの巣のようではあるが、明確な光の反射が不思議な空間を構成する。これがインスタレーション。見ている人の感覚や印象、記憶によってどう感じるか。古民家は懐かしさを思い出させ、ミスマッチな金属製のワイヤーが光と影を演出する。瀬戸芸の作品は、こんな風に自分を取り巻く空間を感じるのがおもしろい。これが現代アートなんでしょうねぇ。
歪な形の柱と漆喰。そこに空いた穴。照明の位置で今度は影となるワイヤー。そのディテールを見始めたらずーっと見てられるような気がします。おもしろい。
縦は階段があって横はこういう道で結ばれています。
ここは「ヨツカド」。メインストリートの交差点ですかねぇ。ここに厄除けの鼻緒を切った草履を捨てるって・・・・昔、よく落ちてましたねぇ。触っちゃいかんって言われました。昔の風習です。
しかしまぁ。間違いなく昭和初期の家でしょうけど、屋根瓦も壁もしっかりしてますねぇ。え?ここの階段を下りて入るん?
古民家の中は作品「土ヲ喰ム」。淺井裕介氏によるもの。
これは木で作られたのか陶芸なのか・・・・木かなぁ。獣のような精霊のような。高見島の土から出てきたように見えます。
家の外にも奇妙なカタチのものがいますが・・・・「星屑のこどもたち」陶芸作品です。なんという造形。よくもまぁこんなカタチを発想するなぁって感じです。星屑の・・・というのは、1975年に高見島の近くに落ちた隕石も関連してるのかな。
実はこの後、これが島のあちこちにいることに気がつくんです。(笑
屋根から手が出とる。「バイバイ」って言ってるみたい。
そうそう。ここ。寅さんの映画に出てきた場所。「男はつらいよ 寅次郎の縁談」、マドンナが松坂慶子のやつ。八栗さんのよもぎ餅でも触れましたね。1993年暮れの映画でしたが、香川ロケが8月でその時に次男のお宮参りで石清尾八幡神社へ行った時に、監督や映画スタッフがお参りに来ていて、松坂慶子もいました。という不思議な縁があります。親父が「やっぱり松坂慶子は綺麗なのぅ」と感心していましたねぇ。
劇中では松坂慶子演じる葉子が住んでいた「琴島」という架空の島で、大半は隣の志々島ロケでしたが、部分的に高見島でもロケをしていたんですねぇ。それは初耳です。ここ、寅さんが座ってて松坂慶子と出会う場所ですね。
高見島、いろんな映画のロケに使われています。1984年の瀬戸内少年野球団、1993年の「男はつらいよ」1990年テレビドラマ片岡鶴太郎の「獄門島」、2004年の「機関車先生」等・・・たしかに島の雰囲気が強い場所なので、ロケで使われそうな場所です。
次の作品はここ。それにしても屋根瓦が見事ですねぇ。きれいに直線が維持されています。塩飽大工、恐るべし。
また階段を下りて・・・
ここ?立派な門のお屋敷で・・・表札がかかってるということは個人の家ですか?
「過日の同居」藤野裕美子さんの作品。植物と日用品をイラストチックに描き込んだパネルを古民家にレイアウトしたインスタレーション。
「この部屋は4つの部屋が四角に集まってて、襖をはずすと大きな部屋になる珍しいレイアウトです」と若い女性スタッフが説明してくれて・・・あとで説明を聞いていた女性が「この方は作者さんですよ」って言われてびっくりしました。私、スタッフだと思ってふつうに会話してました。(笑
ガラス越しに見える庭がいいですね。
2階に上がると、屋根裏にも作品がありまして・・・この色使いがいいですね。鮮やかです。それと対照的な古い家の屋根裏。まさにインスタレーションですねぇ。この梁の太さとカタチがいいと私が言ったら「そうなんですよ。この梁も見て欲しかったんですよ」と作者さんがおっしゃいました。いいぞ、俺の感性。(笑 4本の梁が重なって、下からの大黒柱に支えられてる。こんな見事な梁はどこから持ってきたんだろうと話しました。
屋根や床を自ら修繕したと言ってました。滋賀の方で作品は滋賀で作ったけど、家の修繕も含めて何度もここに通ったと言ってました。
この家、渡り廊下で別棟とつながってるって・・・かなりのお屋敷です。住んでいたのはどんな人なんでしょうねぇ。
また階段を下りて・・・
下から見上げるとこんな感じで。
横道歩いてちょっと休んで・・・
次はここ?
また古民家の中。「われらをめぐる海」最初の椅子を作ったPHスタジオとBank ARTの作品。
作品は島のあちこちを撮ったポストカードです。好きなものを1枚いただけるそうで。
数十枚の中から私が選んだのはコレ!
空と海と屋根瓦と木が写ってる。先にも書きましたが、高見島の屋根瓦が見事なんですよ。この海の果てには瀬戸大橋も写ってます。
この家の神棚がすごくて・・・・こんなの初めて見た。お札を入れるところが・・・11?12じゃない?なんで?「個別の11人」?
なんとも信仰深い場所ですねぇ。どの神様を祀ってるんでしょうねぇ。なんか特徴のある木のとっくりと茶せんのようなものは何でしょう?不思議だ。家にも大きな神棚がありますが、これは見たことない。何か独特な文化があるんでしょうねぇ。
ここの窓からの風景。海の向こう、多度津の今治造船と飯野山が見えます。
次は・・・また階段を上って・・・ここまでで1時間かかってます。・・・・その3へつづく。
まぁねぇ。深く考えていなかったんですが・・・小さい島って、基本平地は少ないんですよ。斜面に住宅が建ってる。男木島もそうでしたよねぇ。小豆島みたいに自動車で移動しない、徒歩で移動するので基本、階段です。歩いて行ける範囲で生活するんですねぇ。
傾斜はそんなに急ではなく、登りやすくは作られているようです。ここ高見島も本島を拠点とする塩飽水軍の島ですから、古くから人々が住んでいた島です。塩飽大工たちが関わったおかげでしょう。こういう階段や道、家や町がしっかりしてるので残ってますね。
この石垣が見事ですねぇ。風雨にも負けない。左の石垣は新しいですが、右の石垣は古いもので、稜線がきれいに残ってます。どこの島にもこういう石垣はあって、高見島のものが一番きれいに残ってる気がします。
「高見島アートトレイル 家具 φ in 高見島」PHスタジオとBank ARTによる作品。島のあちこちに不要となった椅子を用いた作品をベンチとして展示している。
え?ここを上っていくん?高見島の作品のほとんどが斜面に建っている古民家の中に展示されています。
そして、ほとんどの家からの海の眺めがいいです。斜面に建ってますからねぇ。東向きですね。
「まなうらの景色2022」村田のぞみさんの作品。真っ暗な民家の中に照明で照らされた金属製のワイヤー。もやもやとクモの巣のようではあるが、明確な光の反射が不思議な空間を構成する。これがインスタレーション。見ている人の感覚や印象、記憶によってどう感じるか。古民家は懐かしさを思い出させ、ミスマッチな金属製のワイヤーが光と影を演出する。瀬戸芸の作品は、こんな風に自分を取り巻く空間を感じるのがおもしろい。これが現代アートなんでしょうねぇ。
歪な形の柱と漆喰。そこに空いた穴。照明の位置で今度は影となるワイヤー。そのディテールを見始めたらずーっと見てられるような気がします。おもしろい。
縦は階段があって横はこういう道で結ばれています。
ここは「ヨツカド」。メインストリートの交差点ですかねぇ。ここに厄除けの鼻緒を切った草履を捨てるって・・・・昔、よく落ちてましたねぇ。触っちゃいかんって言われました。昔の風習です。
しかしまぁ。間違いなく昭和初期の家でしょうけど、屋根瓦も壁もしっかりしてますねぇ。え?ここの階段を下りて入るん?
古民家の中は作品「土ヲ喰ム」。淺井裕介氏によるもの。
これは木で作られたのか陶芸なのか・・・・木かなぁ。獣のような精霊のような。高見島の土から出てきたように見えます。
家の外にも奇妙なカタチのものがいますが・・・・「星屑のこどもたち」陶芸作品です。なんという造形。よくもまぁこんなカタチを発想するなぁって感じです。星屑の・・・というのは、1975年に高見島の近くに落ちた隕石も関連してるのかな。
実はこの後、これが島のあちこちにいることに気がつくんです。(笑
屋根から手が出とる。「バイバイ」って言ってるみたい。
そうそう。ここ。寅さんの映画に出てきた場所。「男はつらいよ 寅次郎の縁談」、マドンナが松坂慶子のやつ。八栗さんのよもぎ餅でも触れましたね。1993年暮れの映画でしたが、香川ロケが8月でその時に次男のお宮参りで石清尾八幡神社へ行った時に、監督や映画スタッフがお参りに来ていて、松坂慶子もいました。という不思議な縁があります。親父が「やっぱり松坂慶子は綺麗なのぅ」と感心していましたねぇ。
劇中では松坂慶子演じる葉子が住んでいた「琴島」という架空の島で、大半は隣の志々島ロケでしたが、部分的に高見島でもロケをしていたんですねぇ。それは初耳です。ここ、寅さんが座ってて松坂慶子と出会う場所ですね。
高見島、いろんな映画のロケに使われています。1984年の瀬戸内少年野球団、1993年の「男はつらいよ」1990年テレビドラマ片岡鶴太郎の「獄門島」、2004年の「機関車先生」等・・・たしかに島の雰囲気が強い場所なので、ロケで使われそうな場所です。
次の作品はここ。それにしても屋根瓦が見事ですねぇ。きれいに直線が維持されています。塩飽大工、恐るべし。
また階段を下りて・・・
ここ?立派な門のお屋敷で・・・表札がかかってるということは個人の家ですか?
「過日の同居」藤野裕美子さんの作品。植物と日用品をイラストチックに描き込んだパネルを古民家にレイアウトしたインスタレーション。
「この部屋は4つの部屋が四角に集まってて、襖をはずすと大きな部屋になる珍しいレイアウトです」と若い女性スタッフが説明してくれて・・・あとで説明を聞いていた女性が「この方は作者さんですよ」って言われてびっくりしました。私、スタッフだと思ってふつうに会話してました。(笑
ガラス越しに見える庭がいいですね。
2階に上がると、屋根裏にも作品がありまして・・・この色使いがいいですね。鮮やかです。それと対照的な古い家の屋根裏。まさにインスタレーションですねぇ。この梁の太さとカタチがいいと私が言ったら「そうなんですよ。この梁も見て欲しかったんですよ」と作者さんがおっしゃいました。いいぞ、俺の感性。(笑 4本の梁が重なって、下からの大黒柱に支えられてる。こんな見事な梁はどこから持ってきたんだろうと話しました。
屋根や床を自ら修繕したと言ってました。滋賀の方で作品は滋賀で作ったけど、家の修繕も含めて何度もここに通ったと言ってました。
この家、渡り廊下で別棟とつながってるって・・・かなりのお屋敷です。住んでいたのはどんな人なんでしょうねぇ。
また階段を下りて・・・
下から見上げるとこんな感じで。
横道歩いてちょっと休んで・・・
次はここ?
また古民家の中。「われらをめぐる海」最初の椅子を作ったPHスタジオとBank ARTの作品。
作品は島のあちこちを撮ったポストカードです。好きなものを1枚いただけるそうで。
数十枚の中から私が選んだのはコレ!
空と海と屋根瓦と木が写ってる。先にも書きましたが、高見島の屋根瓦が見事なんですよ。この海の果てには瀬戸大橋も写ってます。
この家の神棚がすごくて・・・・こんなの初めて見た。お札を入れるところが・・・11?12じゃない?なんで?「個別の11人」?
なんとも信仰深い場所ですねぇ。どの神様を祀ってるんでしょうねぇ。なんか特徴のある木のとっくりと茶せんのようなものは何でしょう?不思議だ。家にも大きな神棚がありますが、これは見たことない。何か独特な文化があるんでしょうねぇ。
ここの窓からの風景。海の向こう、多度津の今治造船と飯野山が見えます。
次は・・・また階段を上って・・・ここまでで1時間かかってます。・・・・その3へつづく。
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