【湯けむり探検隊 うさぎちゃんを探して】vol.49 「星乃岡温泉」愛媛県 松山市

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温泉ネタです。GWの4連休は、2泊3日のキャンプ&四国八十八ヶ所巡りで松山に行ってました。八十八ヶ所は、昨年の8月以来、ストップしてまして本来ならばうるう年の逆打ちは終わってないといけませんでしたが・・・六十一番の香園寺から再開です。今回は西条から今治、松山周辺の霊場を回ります。

まずは・・・インパクトの強かった順で、松山市内の「星乃岡温泉」。いやいや、松山といえば道後温泉でしょう?30年前に行って以来、来る機会がありませんでした。松山って・・・用事がないんですね。徳島もないなぁ。私としては高知は四万十川へキャンプに行くのでたまに寄ります

というわけで、久々に道後温泉に浸かろうと思ったのが浅はかでした。4連休でしょう?松山の観光地である道後温泉は観光客でいっぱいでした。

駐車場待ちで渋滞にハマって30分ぐらい動けなくなって...仮に駐車場に車を入れられたとしても、温泉は長蛇の列でした。こりゃダメだと諦めました。連休に観光地へ行っちゃいかんですね。忘れていました。(笑

しかし、30年前から比べると道後温泉周辺はキレイに整備されてましたねぇ。

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2泊後に松山の少し郊外にある温泉を見つけました。これが・・・カーナビの指示通りに次の霊場に向かって走ってて、なんか目的地と方向が違うなぁとUターンをするために広い駐車場のある場所に入ったら・・そこが温泉だったという偶然。これも神様の思し召し。温泉に入っていきましょう。

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最初に目に入ったのがこの「温 泉」の文字だったんですね。この寂れ具合がたまらんです。新しくてキレイな温泉には魅力を感じません。

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大浴場の写真はネットから拝借。湯船の真ん中に裸婦像が立ってる・・・しかも美しいとは言えない微妙な造形で・・・(笑 レトロなお風呂です。昭和34年創業。私よりも年上ですね。

朝10時頃で、入口で女性の店員さんに「営業してますか?入浴料はいくらですか?」と聞いたら「営業してますよ。朝5時半から夜11時半までです。入浴料は連休中は700円です。ふだんは550円ですけど。」だそうで、ちょうど私の前にいた70代半ばの小柄で痩せ型の白髪、短髪のおじいさんが「えぇ?700円かよ。高いなぁ」と私に同意を求めるような目つきでしぶしぶ券売機で入浴券を買ってて「そうですかぁ。私は初めて来たので、わからないです。まぁ、今は人手不足ですからねぇ。」と答えました。

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温泉というか、複数の湯があるスーパー銭湯のような施設です。脱衣場に入ると結構、人が多くて・・・・ふつうは爺さんばかりなのですが、ここは若い男性から老人まで年齢層が幅広いです。

空いてるロッカーを見つけて、服を脱いでたら、私の隣にいる人の腕に立派な刺青があるのに気が付きました。「え?普通の温泉って刺青お断りじゃなかったっけ?」そう思いながらも気づかないふりで裸になって、浴場へ入りました。

「あ!」

扉を開けると、目の前の洗い場に座ってる男性10人ぐらい・・・みんな見事な刺青がありました。ヤバい!すごいところに来てしまった。(汗
まわりを見ても刺青がない人の方が少ないです。もしかしたら、この温泉は刺青OKで、そういう人たちがここに集まってるのかなぁと思いました。まぁ、でもカタギの人間には手は出さないでしょう。粗相をしないように隅っこの方の洗い場でかけ湯して・・・・かけ湯の水が刺青の方にかかると「おい!こらぁ!水がかかったやろが!おー!」って言われそうなので・・・そーっとそーっと。

裸婦像の立つ湯船に浸かって・・・と。おぉ、これはヌルヌルする。本物の温泉です。湯温もちょうどよくて気持ちいいですねぇ。それにしても・・・見事な刺青ばかりで・・・背中、二の腕、太ももと・・・久々に見ましたねぇ。刺青のテーマは人それぞれですねぇ。あまり直視すると「われ、なにジロジロ見よんじゃ!おー?」って言われそうなので・・・見てないようなふりで・・・あれ?目の前にいる小柄な白髪の短髪のおじいさん。やさしそうな顔してたのに、背中には見事な観音様の刺青が入ってました。ひぇぇぇ。もしかしてどこかの偉い人だったのかも・・・・

二十代の若い兄ちゃんもいましたが、彼はまだ二の腕だけしか彫ってなかったですね。しかし、うさぎちゃん探すどころじゃなかったですねぇ。龍とか虎とか桜吹雪とか観音様とか鯉とか・・・・いっぱいでした。

お風呂はサウナ、やミストサウナ、泡風呂、炭酸風呂、ジェットバス、電気風呂、歩行風呂といろいろありましたねぇ。

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恒例のドライヤーチェックは・・・2台設置。

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残念、2台共コイズミのドライヤーでした。

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飲み物の自販機は・・・牛乳系があります。

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雪印のフルーツ牛乳ね。

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喫煙室も寄っていきましょう。温泉は大抵どこでも喫煙室がありますね。ほっとします。

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手書きで

「灰皿の中につばやたんを吐かないでください。汚くてこまります。」

の貼り紙がありました。切実なお願いですね。

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星乃岡温泉って初めて知りましたけど・・・星乃岡古戦場の地だそうです。温泉を掘ったのは昭和34年です。

以下、ウェブサイトより転記掲載。

元弘の変(1331年)後、次第に衰微してしいく鎌倉幕府を倒し王政復古を目指した後醍醐天皇の皇子護良親王の令旨を受け、久米郡の土居通増、桑村郡得能(周桑郡丹原町)の得能通綱温泉郡忽那島(中島)の忽那重清越智郡大三島の大祝安親らが兵を挙げた。

元払3(1333)年、長門探題の長官であった北条時直は、伊予の勤王軍討伐を目指し兵を率いて2月2日越智郡の石井浜(今治市近見)に上陸したが土居通増たちの攻撃をうけて敗退し3月に入り再び水居津(松山市今出か三津付近といわれる)に上陸して星の岡城を占拠した。

3月12日、この付近に集結していた土居、得能、忽那、大祝らの連合軍の攻撃開始で久米地域は激戦となり戦線は平井付近まで及んだ。

探題府の兵は全滅に近い敗北となり多数の馬鞍・兵糧米等を捨てて時直は身ひとつで逃れたといわれる。

かくて時直の伊予の国を制圧しようとする計画は完全に失敗したそしてこの星乃岡の戦いが諸国を動かし、朝廷に応じる武士が次々と出て、建武新政と呼ばれる王政復古成立の大きな原因になったといわれる。

尚、この当時はまだ足利尊氏も新田義貞も朝廷側に属していない時であった。

ほぉぉ。また古い話です。建武の新政の頃の話ですねぇ。私は歴史が苦手で・・・・年号を覚えるのが大嫌い。数学は考えれば解ける可能性はあるけど、年号は考えてもわからんでしょう?

長門探題ってあったんですねぇ。六波羅探題は記憶にあるけどなぁ。長門探題は元寇に対抗するために鎌倉幕府が山口県に作った防衛線だったのね。元寇・・・1274年(いになよ)1281年(いにやい)に元が攻めて来たんだったよなぁ。元といえば・・・元って中国がチンギス・ハンのモンゴル帝国に征服されたあとの国でしたよね。

中国は私が范冰冰のおかげで大好きな武則天の唐が最大範囲を治めたと言われます。大唐時代。それが690年ごろで日本では飛鳥時代、藤原京の頃だから元寇はその600年後となります。日本は遣隋使、遣唐使を通じて大陸の文化を取り入れるわけですが、唐の中央集権制、律令制、科挙は官僚ですね。これが日本にも伝わってきます。第一回の遣隋使は600年。その頃は推古天皇の時代ですねぇ。33代の女帝です。現在の令和の時代、126代徳仁天皇につづく天皇家の祖先ですね。

八十八ヶ所を回る弘法大師は803年平安京の遣唐使の人ですからその200年後・・・朝鮮半島の白村江の戦いに日本が参加したのは663年。これにより日本も朝鮮半島から攻められる可能性があって屋島に屋嶋城を築いたのでした・・・屋嶋城については「八十四番 屋島寺」で語ってます・・・と、歴史をひもとけばどんどんつながっていく。

今回は偶然見つけたこの星乃岡古戦場の看板からタイムスリップしましたねぇ。最初に王政復古という言葉が出てきましたが、かつては天皇が国を治めていて、それが幕府が治める世に変わったのですね。大和朝廷は幕府があった時も度々出てきますが、天皇家ですね。王政復古の大号令で江戸幕府から明治時代へ変わり、天皇による政治に戻され・・・大日本帝國に続いて現在の日本となります。明治維新の新政府軍が薩摩藩、長州藩、土佐藩を中心で、旧幕府軍が奥羽越列藩同盟と蝦夷共和国の戊辰戦争で統一されることになるんですね。五稜郭ですねぇ。ゴールデンカムイにつづきますねぇ。日本史面白すぎる。いかんいかん、終わらんやん。(笑 歴史シリーズは改めて立ち上げましょう。

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この向こうに宿泊施設もあるって・・・健康ランドっぽいなぁと思ったら、なんか古い昭和のラブホテルのようなところが宿泊施設のようでした。シュールだ。いい味出してますねぇ。道後温泉に行けなくてここに来てよかった気がします。

「星乃岡温泉」

住所:愛媛県松山市星岡1丁目3

電話:089-905-0103

入浴時間:5:30~23:30 ※札止め23:00

入浴料:大人 700円 小人(4才〜小6) 200円 (朝湯キャンペーン 10:00まで入浴 大人 550円)

泉質:アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性温泉)

泉温:40.8℃(気温14.0℃)

pH:8.8

ラドン含有率:3.0✕10^-10 Ci/kg

露天風呂:加水なし、加温なし 循環ろ過装置なし 源泉かけ流し

適応症:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進

シャンプー、ボディソープの設置あり

ウェブサイト:http://hoshinooka.net/

この記事へのコメント

けいつ〜
2025年05月13日 03:51
私としたことが・・・建武の新政の後醍醐天皇、糸より姫様のお父さんです。なんと西浜に近い人物か。糸より姫様は1338年に南北朝の争乱から落ちのびて西浜にたどり着き、西浜の漁師の男と結ばれて1男6女を生まれたということですから、昔からよく言われますが、西浜の人間は天皇家の末裔ですな。700年近く前なので血は薄くなってるでしょうけど。(笑

しかし、歴史はつながるねぇ。

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