「546軒 全店制覇!さぬきうどん」vol.153 「ぶっかけうどん 池田(230円級)」丸亀市 飯山町

IMG_5397.jpg
うどんネタです。

ネタはだいぶ溜まってますが、衝撃の強さから後先になりますが、今日行ったここでしょうね。飯山の「池田」。看板には「ぶっかけうどん 池田」と書いてます。ラ・ムー飯山店の斜め前。セブンイレブンのとなり。この道を通ることが時々あって、前々から気になっていました。この近辺は有名うどん店が多い地域です。クルマで10分以内に「なかむら」、「よしや」、「歩」、「セルフおかだ」、「まえばうどん」があります。そのせいか・・・・お昼時でも駐車場にまったくクルマが停まってない。いつ見てもお客さんが入っていないのです。

IMG_5395.jpg
会社の人たちに聞いても「昔からあるけど入ったことない」「お客さんが入ってないからこわい」とのことです。ネットでも散々な書かれようで・・・・これは確認に行くしかないです。

10時開店との情報でしたが・・・・10時5分に行っても店の中に準備してる様子もなく、休みかなぁと思い・・・・11時前に再訪問すると黄色い回転灯が点灯してて営業してました。駐車場にクルマが停まってたので誰かお客さんが来てるぞ・・・・と思ったら、誰もいませんでした。家に用事のクルマだったんでしょうか。店内は広く、テーブル席は多いです。年配のご夫婦が営まれてます。

窓の外に讃岐富士の飯野山が見えてますね。まさにさぬきうどんの聖地です。(笑

「何にしましょう?」

「かけ小!」

ぶっかけうどんの店ですが、私、ぶっかけが得意じゃないので・・・・いつものかけうどんです。トッピングがねぇ。ないんですよ。時間が早かったのかなぁ。生玉子はあったかなぁ。おでんもないようです。

IMG_5396.jpg
おじいさん、おもむろにかけ出汁の入った片手鍋をコンロにかけてと。おばあさんは私の注文に関係ないけど、きつねうどんのお揚げを準備してました。

布のかかったセイロからうどん玉を取って、テボで湯がいて・・・・温めたかけ出汁をかけてできあがり。カウンターに取りに行きます。ネギとショウガがあり。ネギのみをトッピング。かけ小230円。激安です。250円未満級(今後タイトルに入れますんで230円級にします。)ですね。うどんは中くらいの太さ。厨房にはうどんを打つ台があって、粉が散らばってましたので、間違いなくこのおじいさんの手打ちうどんです。コシは・・・・あまりないです。伸びもない。

そして特筆すべきは出汁。これ、他の店では最近出会ったことがないです。煮干し臭い出汁。なつかしい。いりこ出汁の店は星の数ほどありますが、こんなに魚臭いのはないでしょう。魚嫌いの人はきっと食べられないくらいのレベルです。上品ないりこ出汁はいりこのアタマやはらわたを取り除くって聞きますが、そんなことをせずにいりこの雑味も臭さも全部出してるんじゃないかなぁ。私が小学生の頃(50年前ですね)家の裏につぶれそうな木造平屋のうどん店というか食堂「辻」がありまして、魚市場に来る人相手に朝早くから営業してました。その店を思い出します。

私の友達は、親が市場の脇で魚売ってたので、毎日、この店にランドセル背負って朝ご飯食べてから学校行ってたんですね。それがうらやましくて。市場で仕事してない、親が朝起きない友だちもいました。(笑 うちのおふくろもいただきさんで行商に行く魚を市場で仕入れて、ヤマハメイトの特注荷台に魚を入れる箱を2つ積んでいくので、早朝から家の中にいないです。朝ごはんは何もなかったです。おふくろに「朝ごはんは?」と言うと決まって「なんでも机の上にあるもんを食べて学校へ行きなさい!」と言われてました・・・・ご飯は炊飯器にありますが、まんばのけんちゃんや、漬物しかないです。小学生はそんなもん食べないでしょう?玉子かけご飯を妹と二人で作ったり、ウイニーをフライパンで焼いて食べたりしました。思えば、この小学生の経験があったから自分で料理するようになったんですね。

で、おふくろに「たまには辻のうどんが食べたい」と懇願して、辻のうどんを食べたことがあるんですが、それがコレですよ。煮干し臭いかけ出汁にコシがないうどん。人間は香りや味で記憶がよみがえると言いますが、まさにあの食堂「辻」思い出しました。「辻」は実際のお店は別にありまして・・・扇町の踏切の向かい側に住宅を兼ねた店がありました。家の裏の店は朝だけ営業だったと思います。たしか・・・・高校生くらいの頃にはなくなってたかなぁ。うどんは製麺所からセイロで買ったうどんを湯がくだけ(ほとんどのうどん店はこの方法でした。だから早いし、安いし、どこでも店ができた)なのでコシがないうどん。それが普通で、100円だったじゃないかなぁ。たぶん少年ジャンプとおなじくらいの値段。ジャンプは今、税込み290円ですね。さぬきうどんも現在はだいたい300円前後です。少年ジャンプと香川県の昼食の食費事情がほぼ同じ・・・・うどラヂに投稿しようかな。(笑

おばあさんに会計でお金を払う時に「子供の時に食べたうどんの味です。なつかしい。出汁はいりこですか?」と聞いたら「いりこです」と答えてくれました。「店を始めて60年になる」と言ってました。すごいことです。近所の「一屋 飯山店」は閉店しましたが・・・・60年って私が今年60歳ですから・・・・昭和39年ですねぇ。1964年ね。東京オリンピックと新幹線開業の年ね。たぶん、お店をしなくても生活するくらいのお金はあるんですよ。昔からの習慣で続けてるんでしょうねぇ。何もしないとボケますから。それが長寿の秘訣かもしれません。趣味でやってるような店なので、お客さんが来なくても続けられる。逆に他の店みたいにお客さんがいっぱい来たら、人も雇わないといけないし、お金もかかる。収支も考えなきゃつぶれる・・・・・現在の県内のうどん店は価格を十分上げられなくて、材料、光熱費、人件費高騰、人手不足に直面してます。それよりは、こういう店のほうがいいのかもしれません。

社交辞令で「また来ますね」と言っておきました。また行くかなぁ・・・・

IMG_5394.jpg

「ぶっかけうどん 池田」

住所:香川県丸亀市飯山町下法軍寺780

交通手段:ことでん琴平線 栗熊駅から3,639m 徒歩35分

電話:0877-98-2589

営業時間:10:00~17:00(11時過ぎなら開いてます)

定休日:水曜、祝日の場合は営業

この記事へのコメント

先月の人気記事!