高柳食堂・・・山田家・・・・7日は八栗さん
いつもと同じように、事象を起こった順番に書き綴るのでは面白くないので、今回はインパクトが大きい順番に書いてみよう。
八栗ケーブルの前にある高柳食堂。八栗さんは子供の頃から親に連れられて正月には必ず来る特別感を感じる場所で、58年間の人生の中で、もしかしたら1、2回行ったかもしれないが、記憶にない。(笑 少し前にうどラヂで田尾さんが高柳食堂のおばちゃんの話をしてたのを思い出して、次に八栗さんへ行ったら必ず寄らねば・・・・と思っていました。
「あま酒」の文字が季節を感じますねぇ。「いらっしゃーい!どこでも好きな場所で!」お店にはお客さんがいなくて、私ひとり。
池が眺められる窓側の座敷に座って・・・・小さい昭和な食堂。いいですねぇ。
「参ってきたんな?」
「うん、生姜漬け買うてきた。子供の頃食べたやつ。懐かしいわ。」
「あら?屋台出とったんな?」
「あぁ、焼き栗とりんご飴とイカ焼きの三軒は出とったで。」
さっそく、挨拶代わりに噂のおばちゃんが話しかけてきました。
メニューはシンプルにこれだけ。なんとも潔い。うどんははずせないとして・・・あとはいなりずしかなぁ。おでんの「天婦羅」は呼び方がいろいろですが・・・・長天、平天のことね。私はふつうに「てんぷら」と言ってました。これ県外にはない食材なので通じないね。
「えーと、きつねうどんといなりずし。」
「ごめん。いなりずしは今日できんのや。」
「そしたら、おでんかなぁ。おでんはあるん?」
「おでんあるでぇ。売るほどあるわ。」
おぉ、いきなり初対面の私に笑いをかましてきたぞ。
イイダコに平天に玉子とこんにゃく。ここの名物はイイダコでしょう。
「イイダコはなぁ。ちょっと高いんで。500円や。それでもなぁ。赤字の時があるんで。」
えぇ?2匹で500円で赤字になるか?時期やったらなんぼで獲れるのに。
「そしたらイイダコと、そのエビ天かなぁ・・・・」
「平天な?それは入れたばかりのやつと、味のしゅんだやつや。」
え?赤っぽくてエビ天かと思ったのは・・・・たぶん昨日の残り。(笑 2日目のおでんはうまいからなぁ。そっちをもらいましょう。たしかにエビ天かと思ったのは、色が変わるほど煮込まれた平天。これはいい。
「歓喜天さんに宝くじで100億円当たりますようにいうて拝んできたんな?宝くじ当たるでぇ。100億円当たったら、何に使うかなぁ。店やめて毎日ガスト行ってモーニング食べて、チョコレートパフェ食べれるなぁ。」
ははは。100億円なのに使い方がかわいい。(笑 ささやかなしあわせやなぁ。私なら100億円当たったら、とりあえずマカオのカジノに行って、ルーレットで「黒に50億!」かけますね。参考資料、マカオカジノ 黒に500万!
「おばちゃん、チョコレートパフェ好きなんな?」
「血糖値高いからほんまはいかんのやけどな。孫と一緒によう食べに行くんや。孫がな、小さい声で「行く?」いうていう時はこうやって頭の上で○のジェスチャーして・・・・「ちょっとマルナカで買いもんしてくる」って出かけるんや。クルマ運転するんは私やからの」
「あぁ、内緒で行くんですね。いいですねぇ。」
「100億円やないけど、前に宝くじ当たったいう人がおって、ようけ親戚が増えた言いよったわ。次々とお金目当てに来たらしいで。」
「そうや。俺やったら宝くじ当たったら絶対誰にも言わんわ。黙っとく。1億円でも十分やろ。」
お正月から買うてもない夢のある宝くじの話で盛り上がってます。おばちゃんのマシンガントーク炸裂。
うどんですが・・・・どんぶりの青が鮮やかですねぇ。黒地にうどんの白とお揚げのキツネ色、ネギの緑、カマボコ、ちくわの色とのとりあわせが絶妙。誰が選んだんでしょう?もちろん、おばちゃんですよね。(笑)
中身の方は・・・このお店でうどんを打ってるわけもなく、製麺所からうどんの玉を仕入れて、ゆがいて出すだけの・・・・これが昔のうどん屋のうどんです。お揚げにかまぼこ、ちくわ一切れずつのシンプルなきつねうどん。一応観光スポットの八栗さんの店で、これで300円は安いなぁ。いや、最近のセルフの店と比べたらいかんよなぁ。
「友達となぁ。ようチョコレートパフェ食べにガスト行くんや。で、大抵はみんな嫁の悪口言うんやけど、うちは娘の悪口言いよったら、あんたは自分が産んだ娘やけんしょうがないわ言われるんや。」
「そりゃそうやわ。どこでも息子の嫁はええように言われんわ。自分の娘はしょうがないな。」
それからどこからかおばちゃんが「漁師の娘やから・・・」というのを口走ったので?
「え?漁師の娘?どこの漁師の娘な?」
「庵治や?」
「ほんまな?俺は西浜の漁師の息子や!もう親父は亡しなって、いとこが漁師やっりょるけどな。」
「あら、そうな?イイダコはその庵治の知り合いから仕入れるんやけど、最近は減ってきた言いよったわ」
「うん、いとこもたぶん海の温度が変わっての、獲れる魚が変わってきた言いよったわ。昔獲れよった魚がおらんって。」
おばちゃんの話はずっと途切れません。(笑
「おばちゃん、元気そうやけど何歳な?」
「20歳!・・・・・」
「20歳なわけないやろ?」
「何歳に見える?」・・・・・そんなこと、こんな歳になっても言うんやな。いや、うちのおふくろは絶対言わん。
タイプが全く違う。
「えーと、うちのおふくろと同じくらいじゃないかなぁ。80歳くらいやろ?」
「もうすぐ80歳や」
すかさず、そばにいた娘さんらしき人が
「80歳なったやろ?」
「あぁ、80歳や。あんたのお母さんと同級生やなぁ」
「ここいつからやっりょんな?」
「ケーブルカーが一時止まってな。再開したんや。それまでは下の方でお遍路さん相手の店しよったんや。ケーブルカーが再開してから、この池のそばで田んぼしよったから、ここの池の水使う権利持っとって、それでここで店するようになったんや。」
「え?ケーブルカーが再開したっていつの話?」
「昭和41年や。」
「それ、めちゃくちゃ昔の話やん。俺が生まれてすぐやわ。そしたらやっぱり、私が子供の時に来よった時からずっとあったわ。覚えとる。」
戦争で鉄を接収されるからケーブルカーが営業中止になった・・・・その後の話ですねぇ。八栗さん、そんな前から賑わってたんですね。
厨房には旦那さんと、たぶん私と同年代の娘さん。私たちの会話を微笑ましく聞いてて・・・・楽しく過ごさせていただきました。
「ごちそうさま。お愛想お願いします。」
で、おばちゃんが取り出したのがこのそろばん。
「うわぁ、懐かしい。そろばん、久々に見た。」
「昔、そろばんの上に乗って滑って遊んだやろ?」
「あぁ、やったやった。ローラースケートや言うてな。」
「これな。山田家が酒造っりょった時にもろたんや。もうめげてあちこち貼っとるけど。」
あの・・・・たしかに山田酒造店って書いてますけど、自分で彫刻刀で彫ったような・・・・・時代を感じますねぇ。私は小学生の時に算数の授業でそろばんの時間はあったし、そろばん塾に通ってた・・・たぶん最後の世代だと思いますが、そろばんは4つ玉でしたね。これは昔の5つ玉。
ネットで調べると・・・・同じ時代のやはり酒蔵が販促用に配ったらしいそろばんがありました。
アンティークそろばん
当時は販促でそろばんを配ってたんですねぇ。時代を感じます。それにしてもおばちゃんのそろばんは、色が黒くていい味出してます。
それにしてもいろいろ話しましたねぇ。また寄らせてもらいましょう。
さて、その後は・・・・御厩の「噂の麺蔵」に3年ぶりに行こうと思ってましたが・・・・そのそろばんのせいで山田家を素通りできなくなりました。(笑
さっき、きつねうどん食べましたけど、まだ余裕です。いつものように釜ぶっかけ。毎回違うものを注文しようと思うんですが、ドント飯店の天津飯のように条件反射的に「釜ぶっかけ玉子つき」と言ってしまいますねぇ。
これ、トッピングがいっぱい付いてて、どう食べるかが人それぞれですよねぇ。私はまずネギとかけ出汁で二口くらい、天かす、大根おろしを入れて一口、卵黄入れてかきまぜて3分の2くらい。それからスダチ絞って一口、最後にゴマと生姜で仕上げです。生姜を先に入れてもいいんですけどねぇ。生姜の味が勝ってしまう。スダチも同様。でも使わないで残すのはなんかもったいないんで使うって感じですね。
みんなは使わないトッピングは残すんですかねぇ。
次に行った時は、強い意志を持って、ざるぶっかけにしましょう。
11時過ぎだったんですけど、並ばずにすぐに席に案内されました。もう少し早ければ向こうの座敷だったんですけどねぇ。雰囲気はあっちの方がいいですね。
高柳食堂のおばちゃんのそろばんの裏に彫ってた「源氏正宗醸造」の文字が煙突に残ってます。ここの日本酒飲んでみたかったですねぇ。どんな酒だったんでしょう。明治時代の造り酒屋だったようです。ネットでもそれ以上の資料が見つからない・・・・ここの建物は有形文化財に登録されてますねぇ。また今度改めて詳細の観察をしましょう。
で、最初に戻って・・・・10時発のケーブルカー。三が日は過ぎたけど、参拝客は少しはいるかなぁと思いましたが、ほとんどいませんでしたねぇ。
1月2日は八栗寺へ・・・この時以来だから、5年ぶりです。
ほぼ貸切状態。高柳食堂のおばちゃんが言ってましたが、コロナのせいで大晦日から元旦は夜通しケーブルカー動いてるけど、お客さんが少なかったそうで・・・・そのぶん、2日が混んでたようです。
小雨パラつく五剣山。いいですねぇ。子供の頃から正月に眺める風景です。
かろうじて三軒の屋台が出てまして・・・・よかった。三が日はもっと屋台多かったでしょう。
85番札所、八栗寺。本殿にお参りして・・・
先祖供養のろうそくと線香をお供えして・・・・線香の煙を頭につけると頭が良くなるって言われましたね。
歓喜天さんもお参りしましたよ。100億円が宝くじだ当たりますようにって拝めばよかったですね。(笑
奥の院も必ず行きます。
こんぴらさんに比べれば軽い軽い。
中将坊堂。天狗の神様です。あれ?八栗さんは基本、お寺であって神社ではないですよね。子供の頃から「お寺やから手叩いたらいかん」って言われてました。
三が日だと行列の鐘も突き放題。所業無常の響きが心にしみます。いいですねぇ。癒されます。
屋台で買うのはお参りの後。せっかくなので何か買って行きましょう。
懐かしいものシリーズ。生姜漬。普段なら焼き栗を買うところですが、同じ屋台で売ってる岩納豆と生姜漬。子供の頃に食べて以来、食べてないですねぇ。小さい袋で500円。この店、昔からあります。店主さんに「おいしいで」と言われて買いました。
「この店、昔からありますよねぇ。」50歳前後の店主さんが「おじいさんの時代からやっりょる」だそうで。間違いなく、子供の頃に見た屋台が引き継がれています。
懐かしい。甘くて生姜の味で・・・・おいしいです。
ケーブルカーの駅に戻ってきましたよ。ここのおみやげものも意外におもしろい。1万円札ガラの「リッチトランプ」(笑)・・・・誰が買うのか・・・・でもこれでトランプしてるのを想像すると・・・・札束切って、1万円札配って・・・みんな札束持って・・・・リッチになった気分になれそうです。
ニッキ水とか・・・・ほんとに身体に悪そうな色してますけど・・・・飲みたくなりますね。
ん?なに?うどんキャラメル?
これは見過ごせません。ついつい買ってしまいました。250円。
うどんダシ入りって・・・・どういうこと?食べてみましたが・・・・・塩キャラメルっぽい味はします。うどんの味は・・・・するようなせんような・・・・まずくはないです。話のネタにはなりそうですね。
ということで、ネタ満載の八栗さんでした。ブログタイトルどおり、楽しい1日になりました。今年始まってまだ1週間ですが、元旦のピザのキッチンカーの店主さんといい、高柳食堂のおばちゃんといい、個性的な人との一期一会のふれあいが多い年になりそうな予感です。
八栗ケーブルの前にある高柳食堂。八栗さんは子供の頃から親に連れられて正月には必ず来る特別感を感じる場所で、58年間の人生の中で、もしかしたら1、2回行ったかもしれないが、記憶にない。(笑 少し前にうどラヂで田尾さんが高柳食堂のおばちゃんの話をしてたのを思い出して、次に八栗さんへ行ったら必ず寄らねば・・・・と思っていました。
「あま酒」の文字が季節を感じますねぇ。「いらっしゃーい!どこでも好きな場所で!」お店にはお客さんがいなくて、私ひとり。
池が眺められる窓側の座敷に座って・・・・小さい昭和な食堂。いいですねぇ。
「参ってきたんな?」
「うん、生姜漬け買うてきた。子供の頃食べたやつ。懐かしいわ。」
「あら?屋台出とったんな?」
「あぁ、焼き栗とりんご飴とイカ焼きの三軒は出とったで。」
さっそく、挨拶代わりに噂のおばちゃんが話しかけてきました。
メニューはシンプルにこれだけ。なんとも潔い。うどんははずせないとして・・・あとはいなりずしかなぁ。おでんの「天婦羅」は呼び方がいろいろですが・・・・長天、平天のことね。私はふつうに「てんぷら」と言ってました。これ県外にはない食材なので通じないね。
「えーと、きつねうどんといなりずし。」
「ごめん。いなりずしは今日できんのや。」
「そしたら、おでんかなぁ。おでんはあるん?」
「おでんあるでぇ。売るほどあるわ。」
おぉ、いきなり初対面の私に笑いをかましてきたぞ。
イイダコに平天に玉子とこんにゃく。ここの名物はイイダコでしょう。
「イイダコはなぁ。ちょっと高いんで。500円や。それでもなぁ。赤字の時があるんで。」
えぇ?2匹で500円で赤字になるか?時期やったらなんぼで獲れるのに。
「そしたらイイダコと、そのエビ天かなぁ・・・・」
「平天な?それは入れたばかりのやつと、味のしゅんだやつや。」
え?赤っぽくてエビ天かと思ったのは・・・・たぶん昨日の残り。(笑 2日目のおでんはうまいからなぁ。そっちをもらいましょう。たしかにエビ天かと思ったのは、色が変わるほど煮込まれた平天。これはいい。
「歓喜天さんに宝くじで100億円当たりますようにいうて拝んできたんな?宝くじ当たるでぇ。100億円当たったら、何に使うかなぁ。店やめて毎日ガスト行ってモーニング食べて、チョコレートパフェ食べれるなぁ。」
ははは。100億円なのに使い方がかわいい。(笑 ささやかなしあわせやなぁ。私なら100億円当たったら、とりあえずマカオのカジノに行って、ルーレットで「黒に50億!」かけますね。参考資料、マカオカジノ 黒に500万!
「おばちゃん、チョコレートパフェ好きなんな?」
「血糖値高いからほんまはいかんのやけどな。孫と一緒によう食べに行くんや。孫がな、小さい声で「行く?」いうていう時はこうやって頭の上で○のジェスチャーして・・・・「ちょっとマルナカで買いもんしてくる」って出かけるんや。クルマ運転するんは私やからの」
「あぁ、内緒で行くんですね。いいですねぇ。」
「100億円やないけど、前に宝くじ当たったいう人がおって、ようけ親戚が増えた言いよったわ。次々とお金目当てに来たらしいで。」
「そうや。俺やったら宝くじ当たったら絶対誰にも言わんわ。黙っとく。1億円でも十分やろ。」
お正月から買うてもない夢のある宝くじの話で盛り上がってます。おばちゃんのマシンガントーク炸裂。
うどんですが・・・・どんぶりの青が鮮やかですねぇ。黒地にうどんの白とお揚げのキツネ色、ネギの緑、カマボコ、ちくわの色とのとりあわせが絶妙。誰が選んだんでしょう?もちろん、おばちゃんですよね。(笑)
中身の方は・・・このお店でうどんを打ってるわけもなく、製麺所からうどんの玉を仕入れて、ゆがいて出すだけの・・・・これが昔のうどん屋のうどんです。お揚げにかまぼこ、ちくわ一切れずつのシンプルなきつねうどん。一応観光スポットの八栗さんの店で、これで300円は安いなぁ。いや、最近のセルフの店と比べたらいかんよなぁ。
「友達となぁ。ようチョコレートパフェ食べにガスト行くんや。で、大抵はみんな嫁の悪口言うんやけど、うちは娘の悪口言いよったら、あんたは自分が産んだ娘やけんしょうがないわ言われるんや。」
「そりゃそうやわ。どこでも息子の嫁はええように言われんわ。自分の娘はしょうがないな。」
それからどこからかおばちゃんが「漁師の娘やから・・・」というのを口走ったので?
「え?漁師の娘?どこの漁師の娘な?」
「庵治や?」
「ほんまな?俺は西浜の漁師の息子や!もう親父は亡しなって、いとこが漁師やっりょるけどな。」
「あら、そうな?イイダコはその庵治の知り合いから仕入れるんやけど、最近は減ってきた言いよったわ」
「うん、いとこもたぶん海の温度が変わっての、獲れる魚が変わってきた言いよったわ。昔獲れよった魚がおらんって。」
おばちゃんの話はずっと途切れません。(笑
「おばちゃん、元気そうやけど何歳な?」
「20歳!・・・・・」
「20歳なわけないやろ?」
「何歳に見える?」・・・・・そんなこと、こんな歳になっても言うんやな。いや、うちのおふくろは絶対言わん。
タイプが全く違う。
「えーと、うちのおふくろと同じくらいじゃないかなぁ。80歳くらいやろ?」
「もうすぐ80歳や」
すかさず、そばにいた娘さんらしき人が
「80歳なったやろ?」
「あぁ、80歳や。あんたのお母さんと同級生やなぁ」
「ここいつからやっりょんな?」
「ケーブルカーが一時止まってな。再開したんや。それまでは下の方でお遍路さん相手の店しよったんや。ケーブルカーが再開してから、この池のそばで田んぼしよったから、ここの池の水使う権利持っとって、それでここで店するようになったんや。」
「え?ケーブルカーが再開したっていつの話?」
「昭和41年や。」
「それ、めちゃくちゃ昔の話やん。俺が生まれてすぐやわ。そしたらやっぱり、私が子供の時に来よった時からずっとあったわ。覚えとる。」
戦争で鉄を接収されるからケーブルカーが営業中止になった・・・・その後の話ですねぇ。八栗さん、そんな前から賑わってたんですね。
厨房には旦那さんと、たぶん私と同年代の娘さん。私たちの会話を微笑ましく聞いてて・・・・楽しく過ごさせていただきました。
「ごちそうさま。お愛想お願いします。」
で、おばちゃんが取り出したのがこのそろばん。
「うわぁ、懐かしい。そろばん、久々に見た。」
「昔、そろばんの上に乗って滑って遊んだやろ?」
「あぁ、やったやった。ローラースケートや言うてな。」
「これな。山田家が酒造っりょった時にもろたんや。もうめげてあちこち貼っとるけど。」
あの・・・・たしかに山田酒造店って書いてますけど、自分で彫刻刀で彫ったような・・・・・時代を感じますねぇ。私は小学生の時に算数の授業でそろばんの時間はあったし、そろばん塾に通ってた・・・たぶん最後の世代だと思いますが、そろばんは4つ玉でしたね。これは昔の5つ玉。
ネットで調べると・・・・同じ時代のやはり酒蔵が販促用に配ったらしいそろばんがありました。
アンティークそろばん
当時は販促でそろばんを配ってたんですねぇ。時代を感じます。それにしてもおばちゃんのそろばんは、色が黒くていい味出してます。
それにしてもいろいろ話しましたねぇ。また寄らせてもらいましょう。
さて、その後は・・・・御厩の「噂の麺蔵」に3年ぶりに行こうと思ってましたが・・・・そのそろばんのせいで山田家を素通りできなくなりました。(笑
さっき、きつねうどん食べましたけど、まだ余裕です。いつものように釜ぶっかけ。毎回違うものを注文しようと思うんですが、ドント飯店の天津飯のように条件反射的に「釜ぶっかけ玉子つき」と言ってしまいますねぇ。
これ、トッピングがいっぱい付いてて、どう食べるかが人それぞれですよねぇ。私はまずネギとかけ出汁で二口くらい、天かす、大根おろしを入れて一口、卵黄入れてかきまぜて3分の2くらい。それからスダチ絞って一口、最後にゴマと生姜で仕上げです。生姜を先に入れてもいいんですけどねぇ。生姜の味が勝ってしまう。スダチも同様。でも使わないで残すのはなんかもったいないんで使うって感じですね。
みんなは使わないトッピングは残すんですかねぇ。
次に行った時は、強い意志を持って、ざるぶっかけにしましょう。
11時過ぎだったんですけど、並ばずにすぐに席に案内されました。もう少し早ければ向こうの座敷だったんですけどねぇ。雰囲気はあっちの方がいいですね。
高柳食堂のおばちゃんのそろばんの裏に彫ってた「源氏正宗醸造」の文字が煙突に残ってます。ここの日本酒飲んでみたかったですねぇ。どんな酒だったんでしょう。明治時代の造り酒屋だったようです。ネットでもそれ以上の資料が見つからない・・・・ここの建物は有形文化財に登録されてますねぇ。また今度改めて詳細の観察をしましょう。
で、最初に戻って・・・・10時発のケーブルカー。三が日は過ぎたけど、参拝客は少しはいるかなぁと思いましたが、ほとんどいませんでしたねぇ。
1月2日は八栗寺へ・・・この時以来だから、5年ぶりです。
ほぼ貸切状態。高柳食堂のおばちゃんが言ってましたが、コロナのせいで大晦日から元旦は夜通しケーブルカー動いてるけど、お客さんが少なかったそうで・・・・そのぶん、2日が混んでたようです。
小雨パラつく五剣山。いいですねぇ。子供の頃から正月に眺める風景です。
かろうじて三軒の屋台が出てまして・・・・よかった。三が日はもっと屋台多かったでしょう。
85番札所、八栗寺。本殿にお参りして・・・
先祖供養のろうそくと線香をお供えして・・・・線香の煙を頭につけると頭が良くなるって言われましたね。
歓喜天さんもお参りしましたよ。100億円が宝くじだ当たりますようにって拝めばよかったですね。(笑
奥の院も必ず行きます。
こんぴらさんに比べれば軽い軽い。
中将坊堂。天狗の神様です。あれ?八栗さんは基本、お寺であって神社ではないですよね。子供の頃から「お寺やから手叩いたらいかん」って言われてました。
三が日だと行列の鐘も突き放題。所業無常の響きが心にしみます。いいですねぇ。癒されます。
屋台で買うのはお参りの後。せっかくなので何か買って行きましょう。
懐かしいものシリーズ。生姜漬。普段なら焼き栗を買うところですが、同じ屋台で売ってる岩納豆と生姜漬。子供の頃に食べて以来、食べてないですねぇ。小さい袋で500円。この店、昔からあります。店主さんに「おいしいで」と言われて買いました。
「この店、昔からありますよねぇ。」50歳前後の店主さんが「おじいさんの時代からやっりょる」だそうで。間違いなく、子供の頃に見た屋台が引き継がれています。
懐かしい。甘くて生姜の味で・・・・おいしいです。
ケーブルカーの駅に戻ってきましたよ。ここのおみやげものも意外におもしろい。1万円札ガラの「リッチトランプ」(笑)・・・・誰が買うのか・・・・でもこれでトランプしてるのを想像すると・・・・札束切って、1万円札配って・・・みんな札束持って・・・・リッチになった気分になれそうです。
ニッキ水とか・・・・ほんとに身体に悪そうな色してますけど・・・・飲みたくなりますね。
ん?なに?うどんキャラメル?
これは見過ごせません。ついつい買ってしまいました。250円。
うどんダシ入りって・・・・どういうこと?食べてみましたが・・・・・塩キャラメルっぽい味はします。うどんの味は・・・・するようなせんような・・・・まずくはないです。話のネタにはなりそうですね。
ということで、ネタ満載の八栗さんでした。ブログタイトルどおり、楽しい1日になりました。今年始まってまだ1週間ですが、元旦のピザのキッチンカーの店主さんといい、高柳食堂のおばちゃんといい、個性的な人との一期一会のふれあいが多い年になりそうな予感です。
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