喰わず嫌い信州蕎麦めぐり vol.17 開田高原 「嶽見」★★★★

この前の土日は、久しぶりに天気のいい休日だったので、南乗鞍にキャンプに行っていました。そのレポートは後日として・・・・いつものように現地の近くのスーパーで食材を調達しようと、道沿いを探していましたがいっこうにそれらしきスーパーが見つかりません。木曽路から開田高原に上がってきて、スーパーの1軒ぐらいはあるだろうとタカをくくっていましたが、集落らしきところを抜けても1軒もありません。一体、この辺の人たちはどこで食料品を買うのか?と思っていたら、1軒の食料品店を見つけました。

店に入って、おかずになりそうな食材を物色していたら、レジの方にいたおばちゃんが
「今日はお天気がいいからドライブなの~?」
と、まるで友達に話すかのようなタメグチで背中越しに話しかけてきました。
「うん、ここんとこずっと雨だったから、今日はこの先のキャンプ場でキャンプするんですよ~」
「そうなの?今朝は霜がすごかったのよ~。日本で一番寒かったみたい。最低気温は開田高原だって。こんな時期は意外に北海道は寒くないのよぉ~。明日の朝も冷えるわよぉ~」
「大丈夫。防寒具もシュラフも十分持ってきたから」
話しながら、何気なく手に取ったハムと玉子・・・・値段をよく見たら、普段買ってるスーパーよりもはるかに高くて・・・・こんなへんぴなところで1軒しかない食料品店だからか・・・・思わず、元あった場所に返して、キリンの一番搾りとポテトチップスに替えました。(笑)もう少し先に行けば、別の店があるかも・・・・
お金を払って車に乗ろうとしたら
「どこから来たの~?」
「松本~」
「あら?じゃあ帰りは奈川に下りて帰ればいいわよ」
「え?野麦峠越えて来た方が近かった?木曽福島から回ってきたけど、遠回りだったかな?」
「野麦の方は道が狭いから・・・道は開田高原上がって来る方が走りやすいのよ。でも今の時期なら雪もないし、野麦の方が近いわよ。」
「あ、でも明日は開田高原で蕎麦を食べようと思ってるから、またこっちから帰ります」
「じゃあ、うちに寄って行ってよ。2時までやってるから」
「へ?」
「向かいの店が蕎麦屋なの」

あら、ほんとだ。
というわけで、翌日のキャンプからの帰りのお昼です。ほんとに久々に天気のいい週末だったので、バイクの多いこと多いこと。私も少し前までライダーだったので気持ちはよくわかります。それにしても、大型バイクで走ってるのが・・・・・私よりも10歳以上年上の高齢者ライダーばかりで・・・・・教習所で限定解除できるようになったせいでしょうねぇ。車が買えるくらいの値段のリッターバイク・・・・私も乗ってましたが・・・・まぁ、そんなの買えるのはお金が余ってる高齢者世代でしょうねぇ。今の貧困世代の若者には無理です。


1枚、2枚、3枚とあって・・・・1枚が900円、2枚が1300円、3枚が1800円・・・・あれ?
瞬時に2枚が一番おトクと判断。この値段設定、ちょっとおかしいですよね?1枚と2枚の差が400円、2枚と3枚の差が500円になってます。本来なら2枚は1350円であるべき。
で、2枚を注文しました。(笑)昨日のおばちゃんが、忙しくあちこち走り回っていました。昨日の私のことを覚えてないんかい?(笑)
冒頭の写真のようなセットでざるそばが出てきました。おー、うまそう!そばのカドが立って、ちょっと硬めな感じがいいです。そばつゆがねぇ・・・もうちょっとダシが効いてたらねぇ。言うことなかったんですが・・・・蕎麦は地元、開田高原で採れた蕎麦でしょうけどねぇ。そう言えば、昔、会社の人で開田高原出身の人が「蕎麦はうまいんだけど、そばつゆがねぇ・・・・」と言っていたのを思い出しました。
まぁ、でもワサビだけで食べたり・・・そばつゆをちょっとだけつけたりと・・・新蕎麦の香りを楽しみました。ちなみに左の小鉢の下からふたつめが、開田高原の名物の漬物「すんき」だと思います。酸っぱいカブの漬物ね。
あとそのうえの小鉢のなめこがおいしくて。おばちゃんが
「向かいの店で売ってるから」
って、別のテーブルにいた観光客らしき女性が、それを聞いて向かいのお店に行ったら
「向かいのお店、誰もいないわよ」
「私がこっちで働いてるから・・・・ちょっとそっち行く」
ははは。漫才かい?そっちもおばちゃんの店じゃん?・・・そんな様子を見てニヤニヤしながら、蕎麦を食べてました。

「まいうー」の色紙。ホンジャマカの石塚ですね。テレビの番組の取材で来たようです。
ざる2枚。いいですねぇ。1枚だと足りないですからね。ちょうどよかったです。

総合評価は★★★★星4つ。そばつゆがねぇ・・・・よかったら満点だったかも。

蕎麦屋の屋号「嶽見」は、御嶽山が見えるってとこからでしょうねぇ。
そば処 「嶽見(たけみ)」
住所:長野県木曽郡木曽町開田高原西野4739
交通手段:JR木曽福島駅から車で40分
電話:0264-44-2019
営業時間:11:00-14:00
定休日:なし 冬期は要予約
この記事へのコメント
僕も木曽町の「くるまや本店」で1杯目を食べた後、2杯目を狙って開田高原に向かったことがあるんですよ。
遠くに御岳山が見えるものの結構遠いようだったので途中で引き返してしまいましたが(笑)
しかしおばあちゃんは屈託がなくていいですねぇ。
食料品店のおばあちゃんが翌日覚えてないのもよくあることで笑えます。
お蕎麦嫌いのはずだったけいつーさんが、ざるそばをあたかも通のように評じておられることに並々ならぬ理解力の才能を感じます
出汁の弱いそばつゆってのはちょっと辛いですよね。
通っぽくないお店、いいですね。
でもなあ、そばつゆ、大事ですよね。
香川も同様。蕎麦屋がほとんどない。しかもうまい店はない・・・と思う。客商売上手なおばちゃんというかなんというか。こういう土地に育った天然のおばちゃんなんでしょうね。ははは。北海道はみんなタメグチですか。人見知りしない性格でしょうかねぇ。そばつゆはどうしたらいいんでしょう。自前で持参ですかね。(笑)
>達さん
おばあちゃん・・・ではなくて、おばちゃんですよ。(笑)まだまだ元気で快活そうでしたから。
あちこちに蕎麦畑があって、まだ刈られてない蕎麦が残っていました。ほんとに蕎麦の産地ですね。機会があれば開田高原にいらしてください。
蕎麦は茹で方と水晒しでも変わりそうですね。蕎麦がいい感じに締まってて、おいしかったです。
>にゃんたさん
そうなんですよ。うどんの国で育ったものですから、蕎麦といえば、おいしくないものという固定観念を持っていました。おいしい蕎麦を食べたことがなかったのも原因ですね。
いつまで松本にいられるか・・・・信州にいる間にできるだけ蕎麦めぐりをしようと決心したシリーズなんですけどね。
意外に足が進まなくて・・・まぁ、今年はちょっと回りましょう。