映画サロン vol.56 「プロメテウス」(ネタバレ注意)
プロメテウスと聞いて、真っ先に連想するのは。スタートレックボイジャーに出て来た試作宇宙船の名前。深センの私の部屋のテーブルの上に、以前、食玩でゲットした10cmぐらいの大きさの模型が飾ってある。エンタープライズやボイジャーも好きだが、一番好きな宇宙船はこのプロメテウス。3つに分離して戦う事も可能という、連邦の最新鋭艦である。尖った形でカッコイイ。
もしも親父の跡を継いで、漁師になった時は、船の名前を「プロメテウス」にしようかと思った事がある。そう、ブログの扉の写真の船ね。幸い、そんな名前にならずに人手に渡りましたが。(笑)
今回のプロメテウス、もちろんスタートレックとはまったく関係ないが、登場する宇宙船の名前がプロメテウス。民間企業ウェイランド社が独自に惑星探査をする・・・1兆ドルかけたと言っていたが・・・「よりよい世界を創るウェイランド社」というメッセージと同時に出て来たホログラム。ほんとにスタートレックの世界は、ずいぶん前にこういう世界を確立していたよなぁ。
ホログラムでウェイランド社の社長が出て来て任務を説明する。「人類の起源を調査する」・・・・たった17人でか?神話の中に出てくるプロメテウスは、人間を神の位置に高めようとして追放された。そのプロメテウスを神の座に戻すときが来た。・・・プロメテウスが世紀の発見をするという比喩ではあるが、それが表面上の任務であり、本当の目的は他にあることを思わせる。
実は当初、この「プロメテウス」が「エイリアン」に続く物語ということを知らなかった。監督はエイリアン1と同じ、リドリー・スコット。暗い陰湿な感じが得意の監督である。
冒頭、氷河?火山?荒野ともつかない広大な場所にある大瀑布のそばで、1人の男が謎の黒い液体を飲み、朽ち果てていく・・・・男は地球人ではない。筋骨隆々、真っ白な皮膚に真っ黒な目。頭髪はまったくない。最初見た時にどこかで見たような・・・・「ヤマトよ永遠に」に出てくる敵役、暗黒星団帝国の奴らにそっくりである。パクったか?(笑)
さて、ストーリーはそんなに複雑ではなくて、人類の起源が他の銀河系からもたらされ、その起源を調査する。死にかけのウェイランド社長が私欲で「不死」を地球人を作った創造主に問うために。
が、遺跡に残された手がかりからやってきた星は、創造主が生物兵器を実験するための星だった。その自ら作った生物兵器に全滅させられた廃墟におりたった、プロメテウスのクルーは、その中で奇妙なものを発見する。「エイリアン」ではエイリアンの玉子だったが、今回はその玉子が生まれる前の状態。黒いミミズのようなものである。
廃墟の中で蛇のような大きさに育ったヤツがいたが、これが「エイリアン」に登場するフェイスハガーの前身っぽい。ただ、こいつは蛇のように人間の口から入ってそいつを殺し・・で、何もしないで逃げて行ったな。で、フェイスハガー切った時に酸の体液浴びたヤツがなんで凶暴化したのか・・・・わからん。
ヒロイン、エリザベス・ショウ。エイリアンの時のシガニー・ウィバーを彷彿とさせる。そんなに美人ではない、ごく普通の女性。意思が強く、立ち向かう性格である。一方、シャーリーズ・セロン演じる監督官メレディスは、いいですねぇ。何年か前に日本でもCMで見事な裸の背中を披露していたが、ちょっと年取ったけど、シャーリーズ・セロンはまだまだイケますね。物語の中では、表情がない役を演じていますが・・・・人間かアンドロイドかわかないけど・・・
それからエイリアンシリーズに付き物のアンドロイド。今回も出てます。ディビッド。不死身のアンドロイドは、相変わらず何を企んでるかわかりません。会社のためにいろんなことをします。ホロウェイに黒いミミズを飲ませたのは何のため?寄生させて生物兵器を地球に持ち帰るため?人体実験のため?よくわかりません。
寄生させた結果、ホロウェイは冒頭の異星人と同じように皮膚が黒くなって・・・メレディスに火炎放射器で焼かれてしまう。エイリアンは焼き殺す・・・・定説ですね。ホロウェイが寄生に気づいた場面、顔を洗って目の中に小さいミミズのようなものがヒュルヒュルって顔を出して中に入って行く・・・・あぁ、気持ち悪い~!
で、なぜか、寄生されたホロウェイと肉体関係をもったショウにフェイスハガーを身ごもる。このプロセスがエイリアンにはない部分。タマゴから生まれるフェイスハガーは、最初は感染者の性行為によって妊娠するところから誕生する。
そして、奇妙な生物を妊娠していることを知ったショウは・・・・医療ポッド(この装置がスゴイ。心臓バイパス手術もできるとか。)で開腹手術を自らやって、フェイスハガーを取り出す。傷口を自動でホチキスでバチバチ閉じて・・・その上でアームに掴まれたフェイスハガーがうごめく。あぁ~気持ち悪い。最高!
そんなことしているうちに、実はウェイランド社長もコールドスリープで眠って同じプロメテウスに乗って来てた事がわかって、唯一生き残っている宇宙人に会いに行くって。コールドスリープ、下着姿で入らなければならなくて、ちょっとエロい感じがいい。ショウはあまり色っぽさを感じないけど、メレディスは・・・・いい!
ショウがコールドスリープ状態の時にディビッドがショウが見ている夢をモニターします。これ、いいよなぁ。私も欲しい。毎日面白い夢を見るから、映像として残しておきたいなぁ。
さて、唯一生き残った宇宙人・・・・暗黒星団帝国の人間。(笑)人類にとってファーストコンタクトだけど、ディビッドが宇宙人の言葉で話しかける・・・いつ解析したのか?・・・ロシア語っぽい発音だった。が、宇宙人は一切関せず、ディビッドは首をもぎとられて、社長はその首で殴られて死んでしまいます。(笑)社長、あまりに無念。
宇宙人は、例のエイリアンに出て来たあのコクピットに乗り込んで、宇宙船を地球に向けて発進させようとします。宇宙船に無数に積み込まれた生物兵器を使って地球人を抹殺することを悟ったショウは、船長に宇宙船を止めるように伝えます。船長、そのショウの言葉だけで、体当たりして宇宙船を撃破する決断をするのですが、それがあまりに短時間で、しかも乗組員も瞬間的に死ぬ事を悟って同意するってのは・・・ちょっと不自然。
「イオンエンジン点火だ!」って、波動エンジンの間違いじゃないか?と思うぐらい宇宙戦艦ヤマトっぽい。(笑)ところで、船長といえば、メレディスと2人のシーンで、「男と寝たいなら寝たいと言えばいい」「ところでメレディス、あんたはロボット?」のメレディスの答えが「10分後に私の部屋に来て」だから・・・・人間なんでしょうねぇ。いや、人間の機能そっくりにできているアンドロイドかもわからんか。
で、地球へ行こうとした宇宙船を破壊して・・・医療ポッドに避難したショウは、彼女が産み落としたフェイスハガーが巨大に成長していることを知って・・・腹から取り出してから短時間で人間の倍ぐらいの大きさになってる。そこへ宇宙船から脱出した宇宙人がやってきて・・・こいつが巨大フェイスハガーに襲われて・・・・身体にタマゴを産み落とされます。巨大フェイスハガーは目的を達するとすぐに死んで・・・コイツからエイリアン幼生が生まれます。
さて、残されたショウは・・・首だけのディビッドに呼ばれて、彼を回収。もう1機、宇宙船があって、それで地球へ帰ろうと言いますが、ショウは宇宙人の母星へ行くと言います。・・・・・ははは。ありえない。何しに行くのか。
「地球人を作って、また抹殺する理由を確かめに行く」って・・・・
この続編、プロメテウス2の製作が決まったようです。たったひとりで宇宙人の母星へ殴り込みですから・・・どうなっちゃうんでしょう?別の意味で見たいですね。
というわけで、総合評価は58点かな。いろいろ登場するメカが面白かったのと、シャーリーズセロンがよかった・・・くらいか?エイリアン知らない人が見たらまったく面白くなかったかもね。
もしも親父の跡を継いで、漁師になった時は、船の名前を「プロメテウス」にしようかと思った事がある。そう、ブログの扉の写真の船ね。幸い、そんな名前にならずに人手に渡りましたが。(笑)
今回のプロメテウス、もちろんスタートレックとはまったく関係ないが、登場する宇宙船の名前がプロメテウス。民間企業ウェイランド社が独自に惑星探査をする・・・1兆ドルかけたと言っていたが・・・「よりよい世界を創るウェイランド社」というメッセージと同時に出て来たホログラム。ほんとにスタートレックの世界は、ずいぶん前にこういう世界を確立していたよなぁ。
ホログラムでウェイランド社の社長が出て来て任務を説明する。「人類の起源を調査する」・・・・たった17人でか?神話の中に出てくるプロメテウスは、人間を神の位置に高めようとして追放された。そのプロメテウスを神の座に戻すときが来た。・・・プロメテウスが世紀の発見をするという比喩ではあるが、それが表面上の任務であり、本当の目的は他にあることを思わせる。
実は当初、この「プロメテウス」が「エイリアン」に続く物語ということを知らなかった。監督はエイリアン1と同じ、リドリー・スコット。暗い陰湿な感じが得意の監督である。
冒頭、氷河?火山?荒野ともつかない広大な場所にある大瀑布のそばで、1人の男が謎の黒い液体を飲み、朽ち果てていく・・・・男は地球人ではない。筋骨隆々、真っ白な皮膚に真っ黒な目。頭髪はまったくない。最初見た時にどこかで見たような・・・・「ヤマトよ永遠に」に出てくる敵役、暗黒星団帝国の奴らにそっくりである。パクったか?(笑)
さて、ストーリーはそんなに複雑ではなくて、人類の起源が他の銀河系からもたらされ、その起源を調査する。死にかけのウェイランド社長が私欲で「不死」を地球人を作った創造主に問うために。
が、遺跡に残された手がかりからやってきた星は、創造主が生物兵器を実験するための星だった。その自ら作った生物兵器に全滅させられた廃墟におりたった、プロメテウスのクルーは、その中で奇妙なものを発見する。「エイリアン」ではエイリアンの玉子だったが、今回はその玉子が生まれる前の状態。黒いミミズのようなものである。
廃墟の中で蛇のような大きさに育ったヤツがいたが、これが「エイリアン」に登場するフェイスハガーの前身っぽい。ただ、こいつは蛇のように人間の口から入ってそいつを殺し・・で、何もしないで逃げて行ったな。で、フェイスハガー切った時に酸の体液浴びたヤツがなんで凶暴化したのか・・・・わからん。
ヒロイン、エリザベス・ショウ。エイリアンの時のシガニー・ウィバーを彷彿とさせる。そんなに美人ではない、ごく普通の女性。意思が強く、立ち向かう性格である。一方、シャーリーズ・セロン演じる監督官メレディスは、いいですねぇ。何年か前に日本でもCMで見事な裸の背中を披露していたが、ちょっと年取ったけど、シャーリーズ・セロンはまだまだイケますね。物語の中では、表情がない役を演じていますが・・・・人間かアンドロイドかわかないけど・・・
それからエイリアンシリーズに付き物のアンドロイド。今回も出てます。ディビッド。不死身のアンドロイドは、相変わらず何を企んでるかわかりません。会社のためにいろんなことをします。ホロウェイに黒いミミズを飲ませたのは何のため?寄生させて生物兵器を地球に持ち帰るため?人体実験のため?よくわかりません。
寄生させた結果、ホロウェイは冒頭の異星人と同じように皮膚が黒くなって・・・メレディスに火炎放射器で焼かれてしまう。エイリアンは焼き殺す・・・・定説ですね。ホロウェイが寄生に気づいた場面、顔を洗って目の中に小さいミミズのようなものがヒュルヒュルって顔を出して中に入って行く・・・・あぁ、気持ち悪い~!
で、なぜか、寄生されたホロウェイと肉体関係をもったショウにフェイスハガーを身ごもる。このプロセスがエイリアンにはない部分。タマゴから生まれるフェイスハガーは、最初は感染者の性行為によって妊娠するところから誕生する。
そして、奇妙な生物を妊娠していることを知ったショウは・・・・医療ポッド(この装置がスゴイ。心臓バイパス手術もできるとか。)で開腹手術を自らやって、フェイスハガーを取り出す。傷口を自動でホチキスでバチバチ閉じて・・・その上でアームに掴まれたフェイスハガーがうごめく。あぁ~気持ち悪い。最高!
そんなことしているうちに、実はウェイランド社長もコールドスリープで眠って同じプロメテウスに乗って来てた事がわかって、唯一生き残っている宇宙人に会いに行くって。コールドスリープ、下着姿で入らなければならなくて、ちょっとエロい感じがいい。ショウはあまり色っぽさを感じないけど、メレディスは・・・・いい!
ショウがコールドスリープ状態の時にディビッドがショウが見ている夢をモニターします。これ、いいよなぁ。私も欲しい。毎日面白い夢を見るから、映像として残しておきたいなぁ。
さて、唯一生き残った宇宙人・・・・暗黒星団帝国の人間。(笑)人類にとってファーストコンタクトだけど、ディビッドが宇宙人の言葉で話しかける・・・いつ解析したのか?・・・ロシア語っぽい発音だった。が、宇宙人は一切関せず、ディビッドは首をもぎとられて、社長はその首で殴られて死んでしまいます。(笑)社長、あまりに無念。
宇宙人は、例のエイリアンに出て来たあのコクピットに乗り込んで、宇宙船を地球に向けて発進させようとします。宇宙船に無数に積み込まれた生物兵器を使って地球人を抹殺することを悟ったショウは、船長に宇宙船を止めるように伝えます。船長、そのショウの言葉だけで、体当たりして宇宙船を撃破する決断をするのですが、それがあまりに短時間で、しかも乗組員も瞬間的に死ぬ事を悟って同意するってのは・・・ちょっと不自然。
「イオンエンジン点火だ!」って、波動エンジンの間違いじゃないか?と思うぐらい宇宙戦艦ヤマトっぽい。(笑)ところで、船長といえば、メレディスと2人のシーンで、「男と寝たいなら寝たいと言えばいい」「ところでメレディス、あんたはロボット?」のメレディスの答えが「10分後に私の部屋に来て」だから・・・・人間なんでしょうねぇ。いや、人間の機能そっくりにできているアンドロイドかもわからんか。
で、地球へ行こうとした宇宙船を破壊して・・・医療ポッドに避難したショウは、彼女が産み落としたフェイスハガーが巨大に成長していることを知って・・・腹から取り出してから短時間で人間の倍ぐらいの大きさになってる。そこへ宇宙船から脱出した宇宙人がやってきて・・・こいつが巨大フェイスハガーに襲われて・・・・身体にタマゴを産み落とされます。巨大フェイスハガーは目的を達するとすぐに死んで・・・コイツからエイリアン幼生が生まれます。
さて、残されたショウは・・・首だけのディビッドに呼ばれて、彼を回収。もう1機、宇宙船があって、それで地球へ帰ろうと言いますが、ショウは宇宙人の母星へ行くと言います。・・・・・ははは。ありえない。何しに行くのか。
「地球人を作って、また抹殺する理由を確かめに行く」って・・・・
この続編、プロメテウス2の製作が決まったようです。たったひとりで宇宙人の母星へ殴り込みですから・・・どうなっちゃうんでしょう?別の意味で見たいですね。
というわけで、総合評価は58点かな。いろいろ登場するメカが面白かったのと、シャーリーズセロンがよかった・・・くらいか?エイリアン知らない人が見たらまったく面白くなかったかもね。
この記事へのコメント
けいつ~さんの、あぁ、気持ち悪いってところ、なぜか笑ってしまいました。このような深刻な映画を、笑ってはいけませんね。(笑)
モンスター見てないな・・・ミニミニ大作戦とか、イーオンフラックスを見ましたね。私がおおっ!と思ったのはたしかLUXのCM。
今回のシャーリーズセロンは、脇役なんで・・・容姿はいいですが、出番は多くないです。主役はショウですね。
http://www.bing.com/videos/search?q=charlize+theron+j%27ador+commerial&view=detail&mid=9DC09B5642D081496CD09DC09B5642D081496CD0&first=41&FORM=NVPFVR
ありがとうございました。
プロメテウスもWOWOWで観ました。
アンドロイドのファスベンダー
なかなか良かったです(笑)
彼はタランティーノ監督の
「イングロ…」で好きになり。
プロメテウスはエイリアンの
前日譚的な作品といわれていたので
観てみた次第です。
子供(成人しています)がギーガーの世界観に
惹かれ興味をもち同氏の本を買ったとかで。
これを参照するとイイわよ、といわれ視聴。
なるほど~!と頷くこと頻りでした。
おぉ、小枝さん、かなりの映画通ですね。
あぁ、そうか!ミレニアム・ドラゴンタトゥの女のリスベット役は、プロメテウスのショウ役のノオミ・ラパスだったんだ。これは、ますます前作のドラゴンタトゥの女を見なければならなくなったな。
ギーガーのデザインは独特ですね。エイリアンの最初のデザインってもう何十年も前になるけど、未だに異文明の産物って感じがします。スピーシーズもそうですね。