映画サロン vol.54 「007 SKYFALL」(ネタばれ注意)

書こうかなぁ・・と思ってる映画は、高倉健の「あなたへ」、「バトルシップ」、「MI5」、「猿の惑星 創世記」、「桐島、部活やめるってよ」・・・かな。
とりあえず、今回は、DVD観たばかりの007最新作の「スカイフォール」から。007、大好きです。やっぱ映画はエンターテイメントっていうのを再認識させてくれる映画です。
ダニエル・クレイグ・・・カジノロワイヤル以来、すっかりファンになってしまった。「カジノロワイヤル」、「慰めの報酬」は続き物だったのだが、今回の「スカイフォール」は、続き物ではないらしい。
毎回お楽しみの秘密兵器を作る「Q」が新人の若い男になった。過去に登場した爆発するボールペンの話もでてきたな。今回、残念だったのは、秘密兵器が地味だった事。掌紋を認識してロック、ロック解除する拳銃、ワルサーPPKと、小型発信機のみ。どちらもどういう状況で使われるかは想像たやすいもの。ワルサーPPKにいたっては敵に奪われて撃たれるってところで撃てない・・・以外にありえないじゃん。(笑)もうちょっと期待を裏切ってほしいなぁ。
お楽しみのボンドカー・・・・最新のアストン・マーチン登場と思いきや、MI6のモノが使えなくて、ボンド個人所有のビンテージもののアストン・マーチンDB5。あまり活躍もなく・・・・マシンガン発射して、爆破されるって・・・残念。
冒頭、いきなりカ-チェイスってのは、たしか前作と同じ。理屈抜きでカーチェイスは釘付けになるなぁ。場所はトルコ、イスタンブール。雑踏の中を車からバイク、バイクから列車とジェームス・ボンドと工作員が追いかけっこする。屋根の上の一本橋をバイクチェイスするのはスゴイ。CGじゃないんだよねぇ?CGか?
列車に積まれたショベルカーでビートルを落としていく様は圧巻。以前もブルドーザーを自由に操ったボンドだが、今回もショベルカーを操る。重機の操縦ってのはいつか役に立つかもしれないな。あれ?なんだっけ?最近二本腕のショベルカーが福島原発で活躍したって・・・そのコクピットがモビルスーツみたいって・・・ちょっと乗ってみたいな。
連結器をはずされた貨車をつなぐために、ショベルカーの腕でガシッと車両をつかむあたりは、モビルスーツみたいでかっこいい。爆走する列車の屋根の上でボンドと工作員の格闘。絡み合う二人、援護しようとパートナーのイヴが撃った弾が当たったのは、工作員ではなく、ボンドだった。
高架の鉄橋からまっさかさまに落ちるボンド。工作員に奪われたハードディスクには、各国のテロ組織に潜入しているNATO軍の工作員リストが入っていた。
今回の敵役黒幕は・・・元MI6のスパイのシルヴァ。かつて捜査中に中国に捕らえられ、使い捨てられたことから個人的に恨みを持ち、上司のMに復讐する。MI6の情報網はハッキングされ、本部は爆破される。「24」のCTUも同じだけど、諜報機関の本部って簡単にハッキングされるし、襲撃されるんだよな。
イヴの誤射で鉄橋から川へ落ちたボンドは、行方不明のまま怠惰な毎日を過ごしていた。が、本部爆破のニュースを見て、MI6に戻る。登録抹消となっていたボンドは、再試験を受け、エージェント復帰。ただし本当の内容は不合格だったが、Mの独自の判断により、ボンドを復職させた。ベテランだが、ロートル・・・的なボンド。ここが前作とつながらない部分。前作はコードネーム「007」をもらったばかりのスパイだった。また、一切、前作の話題も出てこない。
復帰したボンドは冒頭格闘したパトリスの居場所をつきとめ、上海へ向かう。上海・・・・最近のアメリカ映画には中国がよく登場する。中国人の観客動員を増やす目的なのか・・・大半は海賊版DVDやインターネットで映画を観る中国人だが、最近、富裕層が映画館で映画を観る文化人的な道楽に目覚めたのか、映画館客が増えているようである。その興行収入をあてこんでいるのかな?
上海からマカオのカジノへ向かう。007シリーズの面白いところは、舞台が世界各国、転々とするところにもある。イスタンブールから上海、マカオ・・・私にも身近な場所になりましたね。そして、マカオからシルヴァのアジトである島へクルーザーで行くのだが・・・そこが、軍艦島なのよねぇ。びっくり。
話の中ではマカオ沖の島で、シルヴァが買い取ったという話なので、設定上は長崎の軍艦島ではないが・・・ロケに使われたのは明らかに軍艦島である。倒れた石像があったりして日本らしさは消されているが、数十年前の廃墟。ここにシルヴァが世界中のネットをハッキングする電脳アジトがあった。
と、まぁ・・・MI6を陥れた犯人は元スパイのシルヴァであることが発覚して、秘密兵器その1の小型発信機により捕らえることはできたのだが、敵もさるもの。シルヴァの仕掛けたトラップによりMI6は彼の脱獄を許してしまう。
MI6の無関係なところへMをかくまう必要があって、ボンドは自分の生まれた家である、スカイフォールに逃げたのであった。ここでタイトルのスカイフォールが出てきました。地名だったわけですが・・・・SKYFALL・・・・空が落ちる場所?黄昏村ってな感じ?スコットランドの田舎です。
なんつーか、制作費をおさえたせいか、007シリーズにしては地味な映画になってしまった気がします。冒頭のカーチェイスでつかみはOKかと思ったら・・・あまり盛り上がらなくて・・・軍艦島でひと波乱かと思いきや、意外にあっさり捕まって。最後はスコットランドの田舎の古い屋敷で大火事です。うーむ、なんかスカッとしないような・・・・さんざん爆破しまくった「慰めの報酬」と較べても見劣りする。
で、結局、Mは息をひきとってしまって・・・退場。Mの責任追及、引退勧告をしていた政府機関のマロリーが、Mを引き継いでボンドに指令を出してエンディング。若きQも含めて新しいメンバーでの007次回作はあるのか?ダニエル・クレイグ・・・・次もジェームス・ボンドやるよね?
というわけで、総合評価は63点ですかね。お金払って映画館へ見に行って、損をしたとは思わないけど、スカッとしなくて、うーん・・・と首かしげながら出てくる感じです。
この記事へのコメント
007大好きです。スカイホールまだ見ていないので、ネタバレって書いてあったのでどうしようかな?って読むの迷いましたが、やっぱり読んでしまいました。なんかけいつ~さんの解説が完璧で、もう映画館まで行かなくてもいい気分です。ビンテージものとはいえアストンマーチン惜しかったですね。軍艦島で撮影とは驚きました。次回もダニエル・グレイグボンド演じると思います。凄い人気ですものね。
…やっぱり見ようかな?
是非、映画館で見てください。ネタバレでもまぁ面白いと思います。ダニエル・クレイグかっこいいですし。
日本に帰ったら、久々に映画館で映画も見たいな。
青酸カリで口の中が焼けたりしないし (青酸カリは、飲み込むと胃酸と反応し、青酸ガスになり、赤血球に酸素の代わりにくっ付いて、窒息する)、池に落ちたはずのJBがすっかり乾いて登場したりとか、妙なところがいくつかありましたけどね。
あんまり深く考えないで、あ~面白かったという感じです。
おぉ、見ましたか。はい、深く考えないで面白かったです。63点という点数は、制作費のせいでしょうか、007シリーズとしては、やはり地味だった気がします。
池に落ちたはずのボンドが乾いてた?(笑)
昨日の最終帰国便で観ました…
(ので、やっとこの記事を見れました)
正直自分的には63点以下でした(40~50点くらい?)
そもそも仲間に撃たれてからの復活シーンないし
カーチェイスは迫力有るものの新鮮味に欠け
列車ショベルカーは旋回時にG18C連射で被弾しないし
若いQもまぁ地味だし
お色気は無いし、口説きも地味
言われてる通り新兵器も無いに等しいし
Qにも返せてないし…って突っ込みどころあり過ぎ~
まるで偽物007みたいな感じでした
厳し過ぎますかね???
お疲れ様です。無事、大量の荷物とともに日本に着弾したようですね。新生活始まりますね。リハビリ兼ねて日本に馴染んでいってください。私なんか日本に帰ってもついつい深センのクセで、行列に並ばずに割り込んで注意されます。(笑)
さて007。そうでしょうそうでしょう。制作費ケチったんですかね。007シリーズの派手さが感じられませんでした。私はダニエル・クレイグ好きなんで、ちょっと点数は甘いかもしれませんね。
次回作?あるのか?・・・に期待です。