映画サロン「エイリアン VS. プレデター」

結局、映画館には見に行かなかったのだが、DVDレンタルが始まったのでさっそく借りてきて見た。エイリアンもプレデターも好きな映画ではあったのだが、どちらも一作めが一番面白かったと思う。エイリアンはジェームス・キャメロン監督の「エイリアン2」のこれでもかっ!という感じの作品タッチもとても好きである。が、どうも作品を重ねるごとにトーンダウンしている感は否めない。それは「ターミネーター」なんかも同じではあるが、そのひとつにCGの多用という点があげられる。CGが珍しかったころは「おおっ!」と驚いたものであるが、最近は「ふーん」くらいにしか感じられなくなった。慣れとは恐ろしいものである。

さて、本題に入ってこの作品の感想であるが、いや、正直このタイトルふたつを組み合わせたという時点でもうダメダメなのであって、全く期待していなかったのであるが、実際に映画を観たところ、やはりその通りだった。

まず、最初の疑問で時代はいつなのか?というところだが、エイリアンは21世紀、22世紀、23世紀、25世紀と回を重ねるごとに未来に舞台を移していくSFであったのに対し、プレデターは現代が舞台。ということで、エイリアンVSプレデターは現代に設定されている。となるとエイリアンはどこから?南極の地下600メートルの神殿に来たのかと思ったら・・・・プレデターが過去に持ってきていたという始末。100年ごとに地球で行っている狩りのしかけだったそうだ。ははは・・・・もうあまりに強引な設定。

ウェイランドという財団が、南極の地下に現れた熱源を探査するために集めたプロフェッショナルのチームを率いて南極へ向かうところから物語りは始まる。金にモノを言わせて世界中からスタッフを集めたウェイランド社の社長の顔を見てびっくり。エイリアン2、エイリアン3に出てきたアンドロイドのビショプではないか。唯一、このキャラだけでエイリアン世界とこの作品がつながっている。一説によると、このウェイランド社はアンドロイド製作もてがけており、社長の容姿に似せて作られたアンドロイドが後のビショップだったとか・・・・ということにしておこう。(笑)

にしても、映画はあまりにも展開が早すぎる。もう少しエイリアンにしてもプレデターにしても登場とかひっぱってほしかった。特にエイリアンは姿を見せずにその恐怖をあおるところに面白さがあるのであって、あまりに露出しすぎ。怖さが半減してしまった。

フェイスハガーに襲われて、身体からチェストブレイカー?だっけ?が出てくるまでの恐怖ももうちょっと描写が欲しかったなぁ。明らかに最初のヤツが寄生して、出てきて成体になるのが早すぎるでしょ。

で、狩りにやってきたプレデター3人組。地球に降下したシャトルのようなもの。スタートレックの生命体8472のバイオシップかと思った。(笑)プレデター自体もスタートレックのヒロージェンとカブっているからなぁ。狩猟民族ってことで。もうこりゃしょうがないか。

で、なんだって?アステカ文明とエジプト文明とカンボジアの文明はプレデターによって過去にもたらされた文明だったと・・・・むむぅ。では、ジャングルに現れたのとL.A.に現れたのはなんだったのか?よくわからん。しかもあっというまに二人はエイリアンにやられてしまうし・・・プレデター弱いじゃん。っていうか、エイリアンも簡単に死んじゃうし、弱いじゃん。エイリアンの体液ってものすごく強力な酸で、未来の宇宙船の構造物でさえ溶かすんじゃなかったっけ?

しかも狩りを楽しむはずのプレデターも爆弾でタマゴをいっきに殲滅!?それじゃ楽しくないじゃん。で、本来の彼等の目的は・・・・迷路の奥で偶然に手に取ったあの武器?あれを取ったところでスタートボタンだったのか?ということは、やっぱりエイリアン全滅が目的か。それにしちゃやっぱり最初のふたりは簡単にやられすぎだよなぁ・・・・

で、主人公の探検家のお姉ちゃん。最初に出てきてチーム組んで、出発したときから「あぁ、たぶNこのお姉ちゃんだけが生き残るんだろうなぁ・・・たぶんプレデターにご褒美もらうんだろうなぁ・・・」と思っていたら、本当にそうなってしまった。(笑)エイリアンとプレデターから推測された結末だった。

残念ながらこの映画の私の評価は40点。CGのエイリアンの動きはウルトラマンネクサス同様、やっぱりよくないなぁ・・・映画業界にはCGを使わないように釘さしたいなぁ。アレは映画をダメにするぞ。撮影テクニックを駆使してでもやっぱり特撮でやるべきだよなぁ。

最後にプレデターの宇宙船が遮蔽をといて・・・・もうこれもまるでスタートレック。仕方がないか。戦士した遺体をひきとって、ご褒美くれて・・・・地球を去る遺体の胸から新たなチェストブレイカーが生まれて・・・・え?コイツ、フェイスハガーにとりつかれた?エイリアンクイーンに串刺しになったときに産みつけられた?・・・・お?顔が・・・・プレデターの顔?プレデターの遺伝子を受け継いだエイリアンは最強かもしれない・・・ってところで終わってしまった。

もう、最近の映画は次回作の布石まであるのがお約束みたいになってるなぁ。もうこうなったらとことんやってほしい。どっちにしろオリジナルのプレデターにしろエイリアンにしろこれ以上の続編はありえないからなぁ。このまま「VS」としてシリーズ続けてほしいものだ。ジェームス・キャメロンに監督してもらったらひょっとすると面白いものができるかもしれないからなぁ。

え?今回の監督は「バイオハザード」の監督?あー、そーかもなぁ。

この記事へのコメント

けいつ~
2005年05月02日 16:55
今日、ボーリング場のゲームコーナーに行ったら、エイリアンvsプレデターのアーケードゲームを発見した。
半強制横スクロールのアクションゲームだった。敵はエイリアンで、プレデターは人間の仲間である。キャラとしてプレデターも選択できる。DVDを見たばかりで、あまりのタイミングのよさに「マジかよー?」と思いつつプレイしたが、意外に面白かった。

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